ISC D4を買う2016/03/26 20:49

アサップロック祭だ!
米国でも値上がりしているから、値段的には今一なのです。在庫があって助かりました。まぁ米国から購入したのはそれなりに理由があるのですが、いずれ。

アサップロック祭

それはそれとして、新しい下降機の紹介です。
結構前から出ていますが、中々お目に掛かる機会は少ないかと思います。
イギリスの会社です。
ISC D4
10.5mm-11.5mm対応のパニック機能付きの下降機です。
米国では一昨年に上陸して、昨年NFPAの規格を獲得、今現在大変人気らしいです。今ではamazon.comでも取り扱っています。
他の下降機と違って ANSI(米国国家規格協会)の規格もとっています。こちらは日本で言う所のJIS規格に相当するものです。 ANSIこちらもNFPA同様、非営利団体なのです。それがどういうことかというと・・・。これもいずれ。

D4 RIG比較その1
D4 RIG比較1
比較その2 左D4です。
D4 RIG比較2
さて、画像を見ていただくと分かりますが、ほぼRIGと同じサイズです。レバーもそっくり。

しかし使ってみると、RIG、というよりIDの上位互換の性能を持っています。
レバー部分は360℃くるくる回ります。バイクのカブのミッションと同じと言ったら分かるでしょうか?あんな感じ。力が掛かる所で引くと降りれるようになっています。
気持ちよく止まるので作業をしていて心強いです。
ロープをキンクすることも少ないです。ボディはアルミ製、ハンドル部分はアルミに見えますが、ISCの商品説明を読む限りではプラスチックだそうです。

2016/07/24修正 先日ISCの方に確認したら、ISCの商品はすべてスチールとアルミで作っているそうです。上記の表記をしていたのはベアル側の商品紹介の方でした。大変申し訳ありません。修正させていただきます。

いずれ改めて書くかも知れませんが、今回D4を使うに辺り色々RIGと比較してみたのですが、何故RIGはロープをキンクしまくるのか結構不思議です。さほど構造に差があるとは思えないのですが、RIGのキンクしやすさは文句なしトップです。ロープのキンクでお困りの方は是非とも使用下降機を変えてみてください。

ISC D4 開いた所

ロープのセットの仕方は見たまんまです。画面左側がつり元側になります。
ISC D4 作業中

欠点としては若干重いです。安心感の表れと思えばよいかも知れないほど重く感じます。公式で678gですから。

実はこちら一昨年にD2を購入した際に一度購入したことがあります。
道具マニアの蓮見さんの依頼で。それに遅れること一年半で今回自分用に購入しましたが、中々お気に入りです。個人的には二番目によい下降機だと思います。
(一番はKONG INDY EVO)

ちなみにこちらはBEAL、SKYLOTECからも販売していて都内だとこちらの方をたまに見かけます。



何が違うかというと、BEALはちゃんとホームページでEN12841 typeCと表記している。SKYLOTECは商品の箱がすごいかっこいいのです。米国で買ったD4なんて白箱にプリンターで作った商品写真ですよ。中に入っている説明書も超適当。最初買ったときは パチモンかと思いましたよ。

d4



機会があったら是非ともお試しいただきたい一品です。
特にID、RIGを使っている方は次回下降機導入の際には検討してみてください。まだまだ国内では入手性に問題有りますが。

いずれ動画とかも作ってみたいとは思うのですが、怠け者故なかなか。

今回は更新早めでしたが、近いうちにもう一回ぐらいがんばります。
では、では。本日もありがとうございました。

ロープ高所作業 改正労働安全衛生規則について2016/03/25 23:20

どうもです。
すっかり春です。このところは寒いですが、週末は花見がしたいです。
それはさておき。

皆さんご存じのように今年2016年(平成28年)からロープの高所作業についての規則に色々変更がありました。既に受けに行っている方も居られるかと思いますが、特別教育を修了して、今年の7月から教育終了証明書が仕事で必要になるようになりました。実技は自分たちで作れます。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000093057.html

私も二月に受けて参りました。
「なんじゃ、こりゃ!?」な内容でしたので、それについてあれこれ書こうと思っておりましたが、旨いことまとまらなかったので大事なことだけ。

今回の決定は簡単に言うと、2メートル以上の作業は足場を使う。
単なる費用の増加を理由にロープ作業をしてはいけない。
以下ライフラインについてあれこれありましたが、この二点がすごすぎて。

結論から言ってしまうと今回、高所作業にロープアクセス、ロープワークという概念の導入に至らなかったと言うことです。規格の枠も作るつもりはないようです。
新たな市場をみすみす捨てるのもどうかと思うのですが。

日常的にロープ作業を行っている者としては、酷い話だとは思うのですが理由は分かります。

大雑把に言ってしまうとロープアクセスに未だ国際基準がないからです。以前もブログで書きましたが米国、EU欧州圏で規格争いをしているのが実情です。もっとも国際基準のせいにするのも筋違いではありますが
そもそも日本にはロープ作業に関しては、とっかかりになる規格すらないわけですから。今回に関しては現場に負担を強いるだけのお役所仕事という感じです。

http://sprat.org/
http://www.irata.org/

あと特別教育で紹介される事故例が酷すぎて、どうしょうもねーです。まぁ、私もブランコにID直付け。腰ベルト、ライフライン無し作業とか普通に見ているので、さも有りなん。まわりにはフルボディハーネスしている人ばかりいるけど、話聞くとちゃんとして装備している人は少数派らしいので、なんともかんとも。
落下しないようにする話はあっても、落下係数など話としてかけらも出てきませんから。

これも以前書きましたが、日本の安全に対しての態度は対策案のみ。悪く言えばその場しのぎです。今後、現場では自主的に安全基準をあげてくる所との二極化が進むと思います。

とは言え、窓の掃除の度に足場組んでくれるようになったら、それはそれで有りではありますが多分そんな時代は来ないでしょう。

皆さんもお気を付けて作業してください。では、では。また近いうちに
ほんじつもありがとうございました。

CAMP Safety DRUIDを買う2016/01/31 22:21

毎度。年末年始と色々ありました。
イヤ、無かったとも言えるのですが。
ご無沙汰しております。

それはそれとして。

CAMP Safery DRUID
読み方は「ドルイド」。相変わらずの素敵なネーミングセンスです。

先行して販売されていたビレイデバイスのCAMP Matikの下降機バージョンになるようです。見た目は一緒ですが対応ロープなど結構仕様が違います。

こちらのドルイドにはノーマルDRUIDとDRUID PROの二種類があり、基本はPROの方のようです。対応規格はどちらも同じですが、違いはノーマル版がダブルストップ機能付きとなります。デザインは両者共通。落下防止用に小さな穴あり

今回紹介するのはダブルストップ機能付きのノーマル版です。
CAMP Safery DRUID裏
商品の第一印象は小さい。とにかく小さいです。コンパクトにも程がある気がする。
他の下降機と並べてみると、こんな感じ。
大きさ比べ
 左からドルイド、リグ、インディエボ。

タバコのと比較
大きさ比較のタバコの箱。(話は変わりますがタバコの箱に変わる比較対象を決める国際会議があったと以前聞いたけど、どうなったんでしょう?)

DRUID ロープのセット
ロープの噛ませ方はこんな感じ。ロープが摺りあう構造です。
DRUIDとGOBLIN
ぶら下がるとこんな感じ。レバーは二段階に大きく動きます。実際の動きなどは公式の動画なので確認できます。


サイズは小さくても動作には問題有りません。ANTHONのLORYとほぼ同じ感覚で使えます。面白いのはロープのキンクをほぐすような動きをすることでしょうか。そこそこキンクしたロープで下りたら、みるみる解消したので。で、キンクしていないロープで下りればそれはそれで問題がないのです。まぁ、気のせいである可能性が大きいですが。

通常の下降機の規格にレスキューの規格をとっているので、少しでも荷物を減らしたい用途では良いのではないでしょうか。小さいけど本格派。これをポケットに入れて、飛行機などに乗れば「お客様、お客様の中に下降機をお持ちの方は居られませんか?」と言ったシチュエーションのときにポケットからスッと出すということが苦も無くできる下降機です。余り意味はありませんが。

利点は小さいこと。欠点は小さいこと。ダブルストップ機能も安定していて下降機としては使いがってが良いです。GOBLINと合わせて使えばなお良しです。
そういえばCAMPのGOBLINの紹介をしていませんでした。
CAMP GOBLIN
もう一年以上使っておりますが、一言で言うとKONGのBACK-UPの上位互換です。(当ブログのベンチマークは下降機はLORY、ライフライン側はKONGのBACK-UPです。)
ライフライン系のグラップタイプではベストかと。最高に使い勝手がよいです。
専用のランヤード使用が前提ですが、気持ちよく降りれます。途中でロックが掛かる事があっても外すの簡単です。

では、では。あまり良い紹介にはなりませんでしたが、股近いうちに。
次回予告

d4

では、今年もよろしくお願い致します。ありがとうございました。

MOERMAN Liquidator のその後2015/10/25 20:35


大体評価が決まってきたので、追記。後半は以前没にした記事です。


通常作業に使うには癖があるのは以前も書いた通りですが、やはり便利は便利です。
ドラクエ風に言うと会心の一撃が大変出やすい武器のような感じ。通常は変なミスが出ることも多いです。たとえばショートポールで回転させたときに残ったり。純正のハンドルはポールはETOREよりもUNGERの方が相性がよいです。単純に入りが浅いのです。

45cmのチャンネルでは、とにかく立てると残る印象です。先ほどのポールでの使用の際も回転させるときにいつも以上に寝かせることで解決します。後洗剤多めが良い感じ。

とにかく、通常のスクイジとは逆に寝かせれば寝かせる程良いカッパギが出来る印象です。

最後の仕上げも通常と違います。うっかりすると端が浮いてしまいます。理想を言うと通常のスクイジとの二本差しがお勧めではあります。

後、このモアマンリックディターの欠点は肝心要のスクイジ端のオプションが外れやすいことです。シャンプーと併用して同じバケットで使っていると結構な確率でバケットの中に残ってしまいます。これに関しては今のところ解決策がありません。
私はバケットを二本以上ぶら下げてシャンプーとスクイジを分けて収納することで対処しています。なので、通常の使い方としては持ち歩きに全く持って向いていません。ポール作業のみに限定すれば良いかも知れません。

個人的にはワグテールのハンドルとの組み合わせが、会心の一撃が出やすいので大変お気に入りとなりました。先ほど書いた理由から全く持ってお勧めは出来ませんが、面白い商品なので一本有ると中々経験値が上がるアイテムです。

 後半は去年の今頃書いたものです。没にした理由は後ほど。

「何時も思っていることで下降機はどのぐらいで駄目になるのであろうというのがありました。使用するロープ、使用条件も違うので何ともですが、目安ぐらいになればと新品からロープを下りた距離を毎日の作業で記録すると言うことをやってみました。正確にはやって貰った。

計測に使ったのはエディという名のローリー。
計測期間は7ヶ月。一日辺りの平均を出した上で計算しました。
結果だけ行ってしまうと、ロープが止まらなくなるまでの使用距離は約32Kmでした。
富士山を9回下りるとロープが止まらなくなる。使用したロープの九割はニューイングランドのk3。たった一個の商品の計測なので統計的に意味はありませんが、何か実感としては納得の数字でした。」

で、ここまでが去年書いた記事なのですが何故に没にしたかと言うと。
実は去年の今頃例によってローリーが改良によって新しくなりました。新しいローリーはカム部分が黒くなっておりますが、このカム部分が薪炭焼き入れによる強化でした。全く持って予想外の進化でありました。

これにより去年の今頃から新しいローリーはロープを削る、痛める等いろいろ問題が報告されました。折角苦労して(私は苦労していない)ロープの使用距離を調べたに。
おそらく新しいローリーは旧製品よりも三倍の距離は下りられるのではないでしょうか?根拠はありませんが。もちろん調べるつもりもありません。

モアマンとワグテール


何時も毎年秋頃に規格を見直しているローリーですが、またもや新しいEN規格に対応しておりました。既にビレイ用と下降機用と二つに分かれたローリーですが、どこに向かっているのか。そろそろ新商品も期待したいです。

それでは今回は新しいことは何もありませんが、これぐらいで。
ここまでお読みいただきありがとうございました。


2014年2014/12/31 21:51

どうもです。

今年も早いもので終わりです。
来年こそ本気出す!

それはそれとして、前々から気になっていたサイトがありまして。
デンマークのサイトらしいのですが、アイラタなどのレスキュー技術の問題点を書いてあるらしい。たとえば要救助者の体重が軽いと結構道具の選定が難しいということが書いてある項目がある。

http://www.bara.dk/

当たり前だけど、ロープアクセスの基準は各国いろいろなのですね。
なかなか読みにくいサイトですが、情報の宝庫かもしれません。

今年気がついたことをいろいろ書こうと思っておりましたが、またの機会に。

それでは、また来年。みなさま、安全に気をつけてすごしてください。
お付き合いありがとうございました。
ではでは。
携帯アクセス解析